導入事例

岡山紙業株式会社 様

使用ソリューション:NPROTS

包装資材事業において、
大幅な省力化と在庫の削減に成功。

起源は江戸時代にまで遡るというほど、紙との長い関わりの歴史を持つ岡山紙業。
紙卸商としての歩みも60余年に及び、常に地域密着を旨として歩んできました。
昨年3月には、従来のオフコンシステムの全面的な見直しと再構築を実現。Web対応のクラウドシステムNPROTSにより、飛躍的な省力化と合理化を実現しました。

包装資材の受注の一本化、完全電子化と自動化を目指して

岡山紙業が初のシステム導入に踏み切ったのは平成元年頃。以来約20年のシステム歴の中で、ここ10年間はオフコンベースのPW’Sを使い続けてきました。今回、Webに対応したシステム、NPROTS導入による受発注業務の再構築に当たっては、どのような要望をお持ちだったのか、担当者のおひとりにうかがいました。
「私自身、従来のシステムに感じ続けていた懸案は数多くあり、それを解決するための構想や要望も、かなり明確な形で持っていました。今回の切り替えでは、そのすべてを解決することを目指して、JPICさんにもかなりハードルの高い要求をしたと思います。」
抱いていた構想のポイントは受注データの一本化と受発注の完全電子化にありました。
岡山紙業の業務の大きな特長として、紙事業に加えて、食品トレーや容器などを中心とした包装資材事業を広く手掛けている点にあります。今回の新システムでは特に包装資材において、煩雑な受注データを電子化し、一本化することで発注までの時間を短縮、大幅な省力化を実現されています。その成果について、担当者の方はこう語ります。
「食品トレーなど包装資材の受注先は地元大手スーパーなどが中心で、店舗数、顧客数が非常に多く、注文も小口多品種という特徴があります。これまではFAXで受注してから手入力していたため、次々と注文が集中する朝の時間帯には入力が間に合わず、受注分をとりあえず発注に回し、データ入力と在庫管理はその後にまとめて行うという状況でした。新システムではEOS受注に加えてFAX-OCRを採用、当社社員がお客様の元へ出向き、FAXをお借りしてその場でデータ化して送りますので、入力作業は不要になりました。受注データは自動で在庫と照合され、不足分を仕入元に自動発注。受注先の各スーパーや仕入元の協力があってできたシステムですが、これまでほぼ終日忙殺されていた業務を、今はほとんど午前中で終わらせることができていますね。」
その成果は業務の省力化はもとより、在庫の大幅なスリム化にも繋がっています。これまで10日分を目安としていた在庫が、新システムの稼働後から1週間分、5日分と減り続け、現在では食品容器在庫は3日分にまで圧縮されたそうです。基本の3日から商品の種類によって3段階の在庫期間を設定、全体としての在庫は以前の約半分、食品容器については3分の1という成果を挙げているそうです。

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包装資材事業本部
商品管理ご担当者様

データの共有化をはじめ、NPROTS導入によるメリットは大きい

その他の成果について、紙事業を中心にシステム全般を手掛ける総務経理担当者の方にもうかがいました。
「紙についてはお客様の環境の違いなどもあり、食品容器のような一本化は難しい状況もありますが、それでもさまざまな点で成果は大きいです。まずそれまで各自バラバラだったパソコンデータが統合できたこと。また顧客毎に必要な統計なども、オフコン時代はデータをパソコンへ移して我々2人の担当者が作成していたものが、今はデータをそのままエクセルに落とせます。格段にスピードアップし、我々も本来の業務に集中できますね。それからバックアップが自動化されたのも大きい。当社は扱うデータが膨大な上にオフコンでしたから、バックアップの際は徹夜に近い作業になることもあったほどでした。」
さらに利益管理や回収管理なども、これまで業務の実情に合わない部分があったものを要望により改善し、よりきめ細かな対応を可能にしました。
またハンディ端末の採用も実現されていますが、これについて担当者の方はこのように語ります。
「事務所以外の場所での入庫検品や欠品のチェックに、無線LANを使って移動が自由なハンディ端末を採用したのですが、仕入先との連携により今は欠品そのものがほとんどない。また在庫も少ないから棚卸しも不要と、システムの成果が挙がったために、逆に思ったほど利用価値が上がっていないんですよ(笑)。」

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社内風景

次なる目標は配送システムの強化 増大する顧客ニーズへの対応を図る

オフコンからWeb対応のNPROTSへという大幅なシステム改築により、あらゆる面で大きな合理化、省力化を達成された岡山紙業ですが、今後、さらに目指すべき目標とはどんなことでしょうか。
「配送管理システムはすでに導入していますが、これはまだまだ途上というべきで、さらに進化の余地があると考えています。当社では納品と当時に、食品トレーや牛乳パックなどの回収も行っていますが、回収量は納品量の約3倍に上ります。これは無償の顧客サービスなのですが、それでもきめ細かなサービスなしでは、生き残れない状況があります。配送の合理化、効率化は次の大きな課題ですね。包装資材というJPICさんにとっても未知の分野で、これまでもさまざまな要望に応えていただきましたが、今後もさらに協力して、当社をひとつのビジネスモデルとすることができれば、互いにメリットとなるのではないかと考えています。」

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倉庫

企業プロフィール

所在地 岡山県岡山市北区富田53-1
TEL 086-225-5151(代)
社長 柳井 淳
創業 昭和20年
資本金 7,400万円
従業員 68名
導入月 2011年3月
URL http://www.okayamashigyo.co.jp/

 

※本文中の肩書および内容は2010年取材当時のものです。

 

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