ICTS Connect
紙器に特化した豊富な実績を背景に、加工の一括管理によりコスト競争力をアップ。
企業さまのご紹介
大正13年の創業時から紙器関係を中心に、専門性の高い業務を続けてきた株式会社岡田。豊富なノウハウと高い技術はもとより、自社製造と同レベルの詳細な加工管理により、お客様のニーズに応じた自由な提案と、高いコスト競争力を実現しています。2016年9月にリプレースされた新システムにより、さらなる提案力強化とスピードアップを目指しています。
使用ソリューション
PROTS IVは、紙業界特有の販売形態に対応したソリューション。多彩な入力支援機能で、紙業界の商取引に則った伝票入力が簡単に行えます。また、営業活動を支援するリアルタイム情報を、さまざまな角度から検索することも可能。テレワークでの使用、BIデータの活用、電子請求書に対応するなど、進化を続けるPROTS IV。今後も、お客様独自のカスタマイズ要件にも対応し、さまざまなオプション機能を開発していきます。
Interview
─ 株式会社岡田の設立は大正13年。名古屋の地で90年を超える歩みを続けてこられました。事業の大きな特長は、紙器関係に特化した豊富な経験と実績にあります。卸商としての設立以前から紙箱業者と取引があった関係で、会社設立後も紙器用の板紙や段ボール原紙、コートボール紙、包装用紙など、紙器と包装関係の商材を中心に事業を続けてきました。
さらに紙器の製造にも早くから進出し、「エコ紙カン」を始めとする各種紙器の製造販売はもとより、企画・提案からデザインまで総合的に手がけています。現在では売上の6割を紙器製品の販売が占め、4割を占める原紙販売を上回るまでになりました。紙器の用途は食品関係がその多くを占めており、メーカーとの直接取引のほか、商社や紙器メーカーからの発注もあるそうです。その商圏も、原紙販売に関しては地元の中京エリアが中心であるのに対し、企画・提案から手がける紙器製造では、首都圏や関西エリアにも進出を果たしています。
同社の業務の特長について、岡田社長は次のように話されます。
代表取締役社長
岡田 光弘さん
(岡田社長)原紙販売だけでは頭打ちという時代の状況もあり、卸商の中でも製造販売を手がける会社が増えています。そんな中で当社の強みといえるのは、独自性の高いシステムにより、製造工程全体の詳細な管理を実現している点です。製造を多くの会社との協力体制により行っていますが、企画、デザインから印刷、各種加工までの通し工賃の管理を、自社製造と同じレベルでシステム化しています。これはスピードアップと同時に、コストに合わせた自在な提案のために欠かせないものです。例えばお客様がコストダウンを希望された場合にも、単に加工各社に値引きを依頼するといったやり方ではなく、紙や印刷、加工方法を変えることでこれだけコストダウンできますという提案ができ、お客様の納得が得られる合理的な数字のご提示が可能になります。ICTSさんの手がける多くの紙卸商さんの中でも、当社のような総合的な加工管理システムはあまり例がないのではないでしょうか。
─ 株式会社岡田のシステム化の歩みは、1990年代初頭に遡ります。
専務取締役
岡田 治さん
(岡田専務)最初のシステムは自社で独自に作りましたが、機能としては計算機に近いようなもので、仕入と売掛の管理を行う程度でした。1999年に初めてICTSさんから初期のオフコンシステムを導入し、ようやく在庫管理や配送伝票、一部加工管理も可能になりました。8年前にはパソコンシステムを採用して端末の一人一台体制を実現。スピードや操作性も向上し、検索や問い合わせ対応などの機能も飛躍的にアップしましたね。
─ 着実な進化を重ねてきたシステムが、ICTSからの3代目となるリプレースを実現したのは2016年9月。今回のリプレースの目的について、岡田専務に伺いました。
(岡田専務)第一の希望は、OSにとらわれないシステムにしたいという点。システム自体の完成度はある程度高かったので、そのまま使い続けることも考えたのですが、やはりOSが古くなるという問題はいつまでもついてきますから、リニューアルするのであればこの際、その問題から解放されるシステムにしたいと思いました。また、当社の特長であるトータルな加工管理システムも、一部に全社システムと連動していない部分が残っていましたので、その部分を解消し、より一体化を進めたいという希望もありました。将来的には設計図やデザインデータまで統一したシステムで管理できるようにしたいというビジョンがあります。データ容量の問題などから今は実現していませんが、その点も見据えたリニューアルとなっています。
─ 昨年9月のリニューアルから約4ヶ月、操作や機能の面でどのような成果が上がったか、実際にシステムを利用される社員の方々の声を、総務管理課の荒川さんに伺いました。
総務管理課
荒川 亮さん
(総務管理課 荒川)まず私たちシステム管理者の立場からいえば、それまで2時間位かかっていた端末のセットアップ作業が簡略化され、15分程度にまで短縮されたのがうれしかったですね。機能面で特に大きく変わったのは問い合わせへの対応機能ですが、これまでさまざまな要望が寄せられていた点を今回のリニューアルでまとめて反映していただき、大幅に強化されました。また、印刷用のPDF画面がそのまま保存できるのも便利です。特に日々変化するデータなど、これまでプリントして紙ベースで保存していましたが、PDFデータとして保存できるようになりました。全体の評価はおおむね良好ですが、今後、慣れるに従ってさらなる要望なども出てくると思われますので、ICTSさんに対応をお願いし、完成度をあげていきたいと思っています。
─ 本社ショールームでは、これまでに手がけた印刷紙器から貼箱、内外装用段ボール、店頭用POPやシールまで多種多様な製品を見ることができます。中でもスチール缶やブリキ缶に代わるエコ製品として登場した「エコ紙カン」は、同社が他社に先駆けて製造を開始し、オリジナル製品から既製品の製造販売まで注力してきた製品です。紙器製造に関する豊富なノウハウと実績を背景として、今後、同社はどのような方向を目指すのか、その経営方針について岡田社長に伺いました。
(岡田専務)エコ紙カンは当社が20年ほど前から手がけている製品で、一時は各社がこぞって製造に乗り出した時代もありましたが、複雑な加工の工賃管理などをしっかりできないところはやはり長続きせず、今は伸びも落ち着いた状況です。先ほどもいいましたが、これからは原紙を売るだけで業績を伸ばせる時代ではありませんから、製造に進出する会社は今後も増えるでしょう。しかし、協力会社に作らせた製品をそのまま売るだけでは、結局のところ低価格競争になってしまいます。当社が考える他社との差別化ポイントは、企画・提案力とスピード。お客様の要望に応じた、徹底した一括管理によるコスト競争力に裏付けられた提案力を強化すること、また同時に、その提案力を持った人材の育成も大きな課題だと思っています。そのためにも、企画・デザインまで含めた加工システムと全社システムを融合させたより高度なシステム構築のため、ICTSさんにもご協力いただきたいです。当社の武器である紙器製造の豊富な経験をデータ共有することは、人材育成の面でも役立ってくれると期待しています。
本社ショールームにならぶ多彩な紙器の数々
本社社屋
※本文中の肩書および内容は2017年取材当時のものです。
Others Case study
SDGsを軸に新たな一歩を踏み出す転換点に、PROTS IVを導入。業務の効率化のさらにその先を目指していく。
二百余年に及ぶ紙販売を礎に多角化経営に未来を託す。
社員一丸となって震災を乗り越え、より発展を。
独自性を誇る加工やサービスを先進のシステムでバックアップ
継続性とさらなる合理性を求め、最新のPROTSⅣを採用。